udon109の日記

30代会社員。調べてみたことや考えたことの記録。

ふるさと納税 一人当たりで自治体の収支を見た場合

ふるさと納税。平成28年度は宮城県都城市が地元のお肉や焼酎で人気を集め、72億円という寄付金を集めました。他方、ふるさと納税により税収が減った自治体は人口最大の横浜市(※東京都は特別区に集計)ということで、市民税が56億円減収となっており、都市部から地方へとお金の流れを生み出しています。

総務省のHPから平成28年度のふるさと納税の受入額から税控除額(市町村税)を引いた自治体別の収支を確認してみました。

f:id:udon109:20170826204511p:plain

何十億の流出入ということで、なかなかのインパクトです。では人口一人当たりでみた場合のインパクトはどの程度でしょうか。上表について、住民一人当たりでみた場合の、ランキングを作成してみました。

f:id:udon109:20181014174325p:plain

なかなか際立った数字が表れてきました。まず、ベストの方について。一位の長野県の小谷村は一人当たり90万弱ということで、高齢者の多い小さな村のことを考えると経済的な影響はすごそうです。2位に挙がった高知県奈半利町については、町を挙げてふるさと納税に取り組んでおり、独自サイトや外部組織を住民と作り上げ地域活性化に取り組んでいます。千葉県勝浦市など中規模の市も混じっていることも関心深いです。 

ワーストについて、1位に挙がったのは千代田区で一人当たり1万強。これは、市町村民税控除額だけの数字であり、実際の寄付金額は総額16億(市民税額控除分6億)です。一人当たりの寄付金額は3万円弱です。世帯で考えてみると…。

ただ、10位に入る品川区で一人当たり3千円程度とそこまで大きい金額ではありません。都市部における自治体サービスへの影響は、もともと金持ち自治体ということもあり、そこまで無いのかもしれません。

なお、8位に入っている山梨県忍野村ファナック企業城下町。さすがファナックです。