udon109の日記

30代会社員。調べてみたことや考えたことの記録。

中小企業経営者の引退年齢と健康寿命について

経営者の高齢化を背景として中小企業の事業承継を促進していくことは、現在の経済政策のなかで重要項目の一つです。

他方、定年を迎えたサラリーマンがどう生きがいをもって生活していくか、社会問題として取り上げられることが増えています。

会社から離れて新たな人生を楽しむということに価値を見出すことは、中小企業経営者の早期引退を促し、かつその引退を円滑にする効果があるのではないでしょうか。

 

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上記は、男性の健康寿命平均である72.1歳と小規模事業者(いわゆる個人事業主、零細企業)と中規模事業者(いわゆる中小企業)の経営者の引退年齢との差を示したものです。

個人事業主や零細企業の男性社長はほぼ生涯現役といった状況です。中小企業の社長も引退年齢は67.7歳が平均と引退後、何かを新たにするには短すぎる状況です。

 

引退年齢を60歳過ぎぐらいにして、健康寿命が10年ほどあるなかで、経営者としての経験や金融資産を活かしつつ、何か社会活動でもう一花咲かせたり、趣味を楽しむなど人生を謳歌してもらいたいものです。また、それを目標として55歳ぐらいから株式の移転や後継者への権限一部譲渡など早期に事業承継に取り組んだらどうでしょうか。

 

現状では、ロールモデルとなるような先輩経営者も少ないものと思われます。もっと、政府やメディア、各支援機関はそういった人物を発掘し、発信していくことが望まれます。